こちらでは、鹿児島県の看護師事情や求人情報、医療事情について細かく見ていくことにしましょう。
鹿児島県の医療事情を徹底解析~看護師数全国2位!?
まずは概要をまとめますので、鹿児島医療の概要を掴んで頂きたいと思います。鹿児島の医療事情、そして看護師数はどうなっているのでしょうか?
鹿児島県の医療事情
- ▶病院数:268(47都道府県中10位)
- ▶一般診療所数:1,426(47都道府県中19位)
- ▶病院の病床数:35,134(47都道府県中13位)
- ▶人口10万対医師数:242.4人(47都道府県中20位)
- ▶人口10万対看護師数:1,631.4人(47都道府県中2位)
鹿児島県の規模からすれば、全体的に優秀な数値が並んでいます。これは、1987年に県が制定した“鹿児島県保健医療計画”が実を結んだ結果でしょう。鹿児島県は、全国でも3次医療圏である都道府県単位の医療事情が優れた県として知られています。
特に人口当たりの看護師数は群を抜いています。全国2位が鹿児島というのは一般の方にとっては驚きの数値でしょう。ちなみに1位は高知県で、こちらも意外な印象を持たれる方が多いような気がします。
医師や看護師の偏在が課題
都道府県単位では看護師数が突出しており、医師数についても順位的には真ん中より上。
しかし、単純な数字だけでは見えてこない部分もあるのです。
鹿児島は離島が多く、人が住んでいる島だけで27もあります。離島の人口および面積は全国のトップです。
さらに、島嶼を含めると南北に600キロメートルにも及ぶため、医療機関を設置しなければならない範囲が非常に広くなってしまいます。
そうすると問題になるのが、医師や看護師の偏在です。
極端な話をすれば、都道府県単位の統計だと“1都市にすべての医師や看護師が集まっていて、他はゼロだった”としても統計上は医師や看護師数が充分に足りていると出る可能性もあります。
もちろん、現実にそこまで極端なことはありませんが、離島の多い鹿児島では医師不足に悩んでいる地域が実際にあるのです。ちなみに人口あたりの看護師数が1位の高知県もまた、東西に長く山林が多いという特色が災いして、同じように偏在問題に悩まされています。
鹿児島県には、僻地の医師数や看護師数を充足させなければならないという課題があるのです。
鹿児島県の看護師平均年収
ちなみに鹿児島県の看護師平均年収は正看護師が405万7,500円、准看護師が374万2,500円となっています。
全国データと比較すると、准看護師が若干平均を上回っている反面、正看護師は平均を割り込んでいるようです。
ただ、これは6.9年という平均勤続年数によるものと思われますし、九州地方の中ではやや高い部類に入りますので、それほど気にする必要はないでしょう。
年収に関しては、都道府県の傾向より病院ごとの差異のほうが大きな影響を持っていますから“どこの病院に勤めるか”が問題になります。